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不動産投資の融資は厳しい?不動産投資ローンの基礎知識【1】

2020年7月16日

不動産投資の融資は厳しい?不動産投資ローンの基礎知識【1】

不動産投資においては、キャッシュでの一括購入よりもローンを組んで購入を進める方が多いです。なぜかというと、不動産による収益と労働収入は総合課税なため、キャッシュで購入される場合には毎月収益だけが上乗せされるため、増えた所得分の税金がかかってしまうからです。一方、ローンで購入される場合には、毎月の賃料収入に加えて、ローンの返済が経費として計上できるため、所得を抑えられ、結果的に節税対策ができることとなります。

今回は、投資を始める前に重要視すべき融資の基礎知識として、審査の基準となる年収などの審査項目、融資を受ける場合の期間、金利について解説していきます。

目次

1.融資ってどこから受けるの?

・融資を取り扱う金融機関

  • 都市銀行:東京、大阪など大都市に本店を構え、全国各地に支店をおき、銀行業務を行う。
  • 地方銀行:地方都市に本店を構え、地域に密着した銀行業務を行う。
  • 住宅金融支援機構:住宅金融市場における安定的な資金供給を支援し、住生活の向上を目指す独立行政法人機関。
  • 保険会社:生命保険に加入していることが融資条件となることもある。
  • 証券会社:銀行とは異なり、投資家と企業を仲介する会社 1つの銀行だけを取り扱うわけではないので、商品数が多い分、手数料が安ければメリットがある
  • リース会社:リース会社が希望商品を購入し、それをお客様に長期間賃貸する上で、購入代金および金利や保険料を支払ってもらう形式をとっている会社

不動産投資においては、基本的に都市銀行を使うイメージが多いかもしれませんが、融資の目的や規模、審査内容に合わせて利用する金融機関を変更していきます。

2. 融資における審査

どの金融機関から融資を受けるかを決めたら、審査の準備が必要になってきます。審査が通るかどうかは、どの金融会社でも「貸したらお金を返してもらえるかどうか」が最低基準となりますが、金融機関によって不動産融資の申し込みを審査するポイントは異なります。

・審査のポイント


審査において基準となるポイントについてチェックしましょう。
①返済能力
②借入理由
③返済履歴
④担保


一般的には収入と個人属性を重視しますが、どこに最も焦点を充てるかは金融機関次第で、都市銀行の場合、属性を重視し、ノンバンク(預金の受け入れ業務なしに貸出しだけしている金融機関で、カード会社やリース会社など銀行以外の金融機関を指す)の場合には担保を重視し、信用金庫と信用組合の場合には属性と担保の両方を重視するなど、金融機関によって重要な基準は様々です。

一般的には属性を重視すると言われている銀行であっても、都市銀行だけでなく、地方銀行であれば担保をいれることで審査が通りやすくなることもあります。



また、どの担当者が窓口を請け負うかによっても審査が通るか通らないかが変わってきます。担当者によっては、通りにくい条件がある場合に別の方法を提案してくれることもあるでしょうし、逆に通らないとわかりながらそのまま審査を出す人もいる可能性もあります。金融機関の担当者とのコミュニケーションも重要視すべきでしょう。



これらの項目と借入金額と返済比率、物件の諸状況によって審査が通るかどうかが決まります。対象物件に耐震工事がなされていたり、復興支援向けの物件である場合には公庫を使うことで低金利で審査が通ることもあるのです。

それでは、各項目について詳しくみていきましょう。

①返済能力

継続して融資を返済できるかどうかを判断します。返済能力はキャッシュフローと属性から判断されます。

  • 収入属性
  • 給与所得者なのか自営業者なのか、年収、勤務先、勤続年数、賃貸物件の所有有無などが基準となります。
    資産家、地主>官庁>公務員>医師、弁護士、税理士>上場企業>非上場企業>自営業の順でランクが高く、かつ正社員>契約社員>パートの順でランクが高いとされます。

    ここで注意するべきなのは在職期間です。例えば、フリーランスで働いている場合、審査に通りにくいということから東証一部上場企業に転職をして、属性上はランクアップしたとしても、転職直後に融資を受けようとした場合に「勤続年数が足りないと収入の安定性がない」と判断されてしまう可能性があります。

    一方、ランクの高い企業で働いておらず、労働所得がない場合にも、賃貸物件からの収入など不労所得が継続して得られることが判明していれば、審査ではプラスになる可能性があります。

  • 個人属性
  •   個人の年齢、所有している資格、家族、家族の年齢など 基本ローンを組むとなった場合、年齢が若く安定した労働収入があることが前提になるのではとお考えの方も多いですが、年齢が高く、借入期間内に定年退職をするといった場合にも、融資を受けられる可能性はあります。

    定年退職であれば退職金で残りの融資を一括返済できるかどうかや、年金と相殺できるかどうかなども審査を通すかの判断基準となります。

    ②借入理由

    本人が融資を受ける理由が正当かどうか判断します。 正当であれば問題ないですが、もともと賃貸として貸し出すようにマンションを購入するという場合に、その事実を隠して住宅ローンを組むことは出来ません。

    また、住宅用ローンを使って居住していた物件を賃貸用に回すという場合にも、新しく投資用ローンの申請が必要になります。金融機関が融資物件の状況を1件1件見て回るわけでもないし、ばれないんじゃない?と思われるかもしれませんが、毎年、本人受け取りの返済予定表というものが金融機関から届くのですが、居住していないと受け取りが不可能になるため、当然、その時点で嘘をついていたことが判明します。嘘がばれたときに、投資用ローンに切り替えとなったらまだいいですが、融資を打ち切られるという可能性もあるので、注意が必要です。

    ③返済履歴

  • 現在の借り入れ状況
  • 毎月の返済予定額をふまえた上で、他の金融機関からの借り入れがないかどうかをチェックします。

    例えば、投資用ローンを組んでいて住宅ローンを新しく組むという場合には、投資用ローンの残債が考慮されるため、融資額が少なくなる可能性があります。もともとはフラット35を適用することで、投資用ローンと住宅ローンは別枠での融資が可能になっていましたが、2020年4月からルールが改正された結果、併用ができなくなりました。

    例えば、独身のころに不動産投資をしていて、結婚後に新しく住宅を購入し住宅ローンを組むといった場合に、現在の投資用ローンの返済金を含めて収入や返済比率が計算されるため、審査が厳しくなったり、融資額の減額が考えられます。
    反対に、もともと住宅ローンを組んでいて、次の物件で再び住宅ローンを組んだり、投資用ローンを組みたいといった場合には、別枠として捉えられるので、融資額が少なくなるということはあまりなく、通常は審査さえ通れば、希望通りの額で融資を受けられる可能性が高いです。しかし、審査自体には借り入れ状況が含まれるので、審査が厳しくなることは考えられます。 (全ローンの年間返済額)が年収×返済比率を下回っていれば希望の融資が受けられます。 *1年間にかかる金額÷年収×100=返済比率(年収ごとに上限あり) 一般的に、収益物件における融資金額は年収の20倍程度となると言われています。

  • 過去の返済履歴
  • 過去5年間に借金返済の履歴があるかないかをチェックします。仮に、金融機関側に情報を隠したとしても、カードローンや消費者ローンなど他の借り入れの利用状況は金融機関側ですべてチェックできるものなので、確実に嘘がばれます。嘘をつくと、担当者の信用を失い、審査を落とされてしまう可能性もあるので、隠してもいずれはばれるということを念頭におき、正しい報告をするようにしましょう。

    ④担保

    万が一、借主の返済が滞ったときに、残高を回収するための保険として融資に担保をつけておく場合があります。

  • 物的担保
  • 不動産や現金を指します。銀行側が万が一の場合に実力を行使できるよう、対象物件に抵当権をつけるよう求めることが多いです。抵当権がついている不動産であれば、仮に融資の返済が滞った場合に、返済資金の獲得のために、金融機関側が不動産を売却することができます。そのため、金融機関は予め不動産に対して価格を評価しておきます。もちろん、対象物件でなくとも、自分が所有している物件を担保として評価してもらう事も可能です。

    ◇物件の評価価格とは?
    所有している物件を担保として利用する場合、その物件を売却したときにどのくらいの価格になるかによって融資金額が異なることになるため、金融機関が予め物件の価格の評価を行います。

    評価においては、原価法による「積算価格」を考慮することが多いです。 積算価格とは、土地の価格と建物の価格を合わせたもので、 建物の価格の場合、建築単価 × 建物面積 × 残存耐用年数割合で計算できます。

  • 人的担保
  • 連帯保証人や保証会社を指します。

    3. 融資額はいくらになるのか?

    一般的には、融資可能額は年収×返済比率÷12か月÷審査金利とされています。 年収は会社勤務の場合には所得控除前の金額、個人事業主の場合は申告所得となります。

    ・融資額の判断基準

  • 年収と返済比率
  • 返済比率とは年収のうち、ローンとして支払うことができるであろう割合を指します。年収によって25~40%で推移します。

    年収の多い人であれば、返済比率が高くても生活費に回せる金額が大きいので返済比率を高くしても大丈夫とされているため、年収が高いほど融資額の幅も広がります。

    ★ここが気になる!
    複数の仕事をかけもっていて、不動産投資を含めた確定申告をしているAさん

    実際の収入は800万だが、節税のため、不動産投資における経費を多大に計上し、赤字申告をしている結果、経費を除いた申告所得が300万となっている。

    ⇒ このようなケースの場合、所得税の節税にはなるかもしれませんが、次に居住用の住宅を購入したり、追加で投資用物件を購入するといった場合に、融資額が大きく減額されてしまうことになります。

    不動産投資において経費を積み重ねて赤字申告し、節税することが今後の不動産投資において悪影響となることも考えられるため、不動産投資を成功させるためには黒字申告で税金を払いつつ収益を上げることだと考えられます。
  • 審査金利
  • 審査金利も融資額に大きく影響します。 審査金利とは、将来における金利上昇の可能性を含めた審査上の金利(みなし金利)で、金利が上がったとしても、無理なく返済できるかどうかを見極めるための金利なので、実際に借りるときの金利よりも高く設定されています。フラット35や信用金庫など適用金利がそのまま審査金利になるという金融機関もあります。 

    つまり、返済比率がより高く、審査金利がより低い金融機関であれば、融資額が高くなることになります。

    融資額の概算方法 融資額=年収×返済比率÷12(1年)÷審査金利〇%で100万を〇年借りたときの毎月返済額×100万円(融資では1万以下は切り捨てとなる)


    年収500万、審査金利が3.5%、融資期間35年、返済比率30% 融資額:500万円×30%÷12÷4132円×100万円=3025万円

    年収500万、審査金利が3%、融資期間35年、返済比率30% 融資額:500万円×30%÷12÷3849円×100万円=3247万

    年収500万、審査金利が3.5%、融資期間35年、返済比率35% 融資額:500万円×35%÷12÷4132円×100万円=3529万

    ⇒ 年収は変えられないため、金融機関によって基準が異なる【返済比率】や【審査金利】が融資額に大きく影響する事になります。

    そのほか、融資額を決定する判断材料についてご紹介していきます。
  • 他社からの借り入れ制限
  • オートローンやリボ払いなど月次でローン支払いがある場合には融資額が減額されます。



  • 担保評価
  • 買主の返済が困難になった場合、金融機関は融資の対象となる担保物件を競売にかけて融資額を回収するので担保評価以内の融資額に収めることになります。

    担保評価 = 時価×担保掛目 担保掛目とは、建物の劣化といった値下がり幅や競売を行う際にかかるコストを指します。基本的には、担保評価は時価の7~8割になります。

    担保評価に規定値をプラスしたり、補正値をかけて融資限度額を定めるので、実際の融資には補正がかかります。

    ・融資期間の決定

    耐用年数から築年数を差し引いた期間を上限融資期間とする金融機関が多いです。 古い物件であれば、解体想定費を含むこともあります。

    いかがでしたか?
    今回は、融資額の審査基準や融資額の決定方法についてお伝えしました。次回は、ローンの種類や返済方法の違いについて解説していきます。

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